「終わりの惑星のLoveSong」考察 No.8「とある海賊王の気まぐれ」 忌わしい故郷に抱く少女の想い No.7「Executionerの恋」に引き続きNo.8「とある海賊王の気まぐれ」について考えていきます。物語は「あたし」が家族を失った土地を一人離れ、小さな船を漕ぎ大海原へと旅立つところから始まります。まず焦点を当てたいのがこの「あたし」がかつて住んでいた故郷についてです。彼女の故郷について紐解く記述は次の3箇所です。 あたし...
「とある海賊王の気まぐれ」に始まった支え合う彼らの恋路

では、まず感想から！
やはり切ない気持ちになりました。せかちゅうとか僕の昔を思い出させてくれました。


感想はこのくらいにして

続いて、解釈に移ります。
内容としては、病気の女の子と男の子の物語。主人公はこの男の子。
女の子は、悪い菌に侵されて、透明のガラス1枚で隔離された部屋（病室）に住んでいます。恐らく重病なのでしょう。
男の子の方は、彼女を看病に来ています。察するに、毎日来てるのではないのでしょうか。
また、歌詞の中で『君に触れたい』などいっていることから彼女に恋していることは間違いなしでしょう。

部屋は、透明のガラスで遮られていて、彼らはガラス越しに会話をします。
そこにいるのに触れ合うことは出来ないんですね...
また、歌詞の中で『誰とも触れ合うことはできない』ともいっていることから
もしかしたら医者も部屋に入れず、触れることができないのでしょう。
そう考えた場合、彼女はもう長くないと考えるのが妥当です。

このような状況は、とても苦しいことでしょう。人の温もりを感じることが出来ない。
人が近くにいても、自分だけが違う世界に１人で取り残されていると表現したらいいのでしょうか...
孤独を感じてしまうわけです。

そして、その後の歌詞で、彼女は昔、熱意のある研究者であることが判明します。
試験官などを持っていることから、バイオ系であることは確かです。
子供たちのために世界を治そうとする優しく正義感の強い彼女の姿が思い浮かびます。

ここで注目なのが、『治そうとした』
このフレーズから現状では、その彼女の願いが叶っていないことがわかります。
後に分かることですが、男の子がそれを引き継ごうとする描写があります。
このことから、薬(？)が完成する前に倒れてしまったことが明白でしょう。
もしかしたら、開発している薬品かなにかで自分が病気に罹ってしまったのかもしれません。

『もう自分にできることはないと君は泣く』

このことから、彼女の命は短く、彼女は悔しい気持ちでいっぱいだということがわかります。
若い年で研究者になった彼女は頭が良かったのでしょう。自らの夢の為に今までかなりの努力をしてきたに違いありません。しかし、自分の夢・祈願が果たされず、自分はこの世を去ってしまう。あと少しの時間があったら叶うかもしれないのに...自分から諦めたわけではなく、諦めさせられる。これは無念に違いありません。

そんな彼女の姿を見て、彼は彼女の研究内容を聴き、それを引き継ごうとします。
彼女にとっても、自分の意思を継いでくれる人がいることは非常に嬉しいことでしょう。

しかし、彼は研究内容が理解出来ません。彼は自分の無力さを恨みました。
『何もしてやれない』
彼女に何もしてあげられないと...

そんな彼に彼女は『ありがとう』感謝の言葉を伝えます。

そして、『難しい話はなしで話そう』と彼に言います。

その後の彼と彼女は、ひたすら他愛のない話をし続けました。ガラス越しに

絵の描写から彼と彼女は笑顔で楽しい日々を過ごしたことがわかります。

『触れ合うことはなくても確かに触れ合っていた』

体は触れ合うことはできなくても、確かに彼と彼女は繋がっていた。心は通じ合っていたのですね。

そして、『笑って過ごした君のさいごまで』

笑顔で彼女は息を引き取ったのでしょう。耐えながら彼も笑顔で彼女を見送ったのかもしれません。
だからこその『Last Smile』

また、『最後』ではなく『さいご』と言う表現を使っています。
これが悲しい最後ではなかったことを示しているのかもしてません。

最後に、笑顔の彼女に子供たちが近づいていく描写が映し出されます。

これから後は、僕の推測及び望みですが、
彼女の願いは叶ったのではないのでしょうか
彼女の研究が成功したと考えたいですね。
若しくは、僕の望みをいうなれば、彼が彼女の意思を継いだと考えたい。
確かに彼は彼女の研究内容が理解できなかった。
しかし、彼女と会話していく中で彼女の意思・願いを理解しそれを受け継いだのでは考えます。
研究は引き継げなくても彼女の意思をくみ取り、別の形で子供たちを救った。
彼女の願いは叶った。彼が引継ぎ、またその後の世代も引き継ぐ。彼女の思いは守られ続ける。

欲をいうなれば、彼が彼女亡き後、努力し、あの時理解できなかった研究内容を理解できるようになり
彼女の研究を完成させ、それが結果成功したと想いたいところです。

研究内容を聴いていた、聴いてないでは天と地ほどの差があると私は思います。
頭の片隅に残っていれば、それが役に立つのですから。

つまり、彼女との他愛のない会話も幸せであり、宝物ですが
彼が彼女から研究内容を聴いたことは全くの無駄ではなく、結果それが彼女の助けや世界の救いになったと私は考えたい。


純粋で美しく尊い愛を表現しているのではないのでしょうか。

3月25日に麻枝准xやなぎなぎ　『終わりの惑星のLove Song』　先行ムービー第４弾
『Last Smile』が公開されました。

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